最近、W杯観戦ですっかり寝不足のAROTです。

日本代表西野監督のポーランド戦での「負け試合のまま終わらせる」という采配が話題になってますが、私は100%支持します。むしろ、日本にもこんなリーダーがいるんだと感心したくらいでして。

一方、現地まで試合を観戦しにいったサポーターが文句を言うのは理解できます。サッカーを楽しもうとロシアまで出かけていったのに、あの試合を見せられたらそりゃ不満を感じて当然でしょう。私だって、テレビの前で文句言ってましたから(笑)。
しかし、監督、選手、協会、評論家などのサッカー関係者は別です。もしあの決断を否定する方がいたら、その方は結果責任を負うことの重さを知らない方、リーダーになってはいけない方だと思うのです。

サッカーには勝負がつきまといます。同じエンターテインメントでも、サーカスとは違う。そして、日本はあの決断でグループステージ突破という結果を出しました。この事実が全てです。
与えられたルールの中で、結果を出す可能性を1%でも上げることに集中し、自分がやりたくないと思うことも瞬時に決断し、実行に移す。言葉にするのは簡単ですが、実際にできる方はそうそういません。しかも、ものすごいリスクを負った決断でした。もし他会場でセネガルがコロンビアに追いついたら、日本は試合に負けるだけでなく、グループステージも敗退。その場合、果たして西野監督は日本に帰り、日常生活に戻れたでしょうか?代表チーム、そして日本サッカーを上に連れて行くんだという余程の覚悟、信念がない限り、できる決断ではありません。「日本らしいサッカーをやりぬきました」などと美談に逃げる方がどれだけ楽か…。正直言って、私にはできない。リスクが大きすぎます。

それなりのポジションに就いている方々が、もし西野監督のようなリーダーシップを持っていたら、日本は素晴らしい国になると思います。最近、ニュースを賑わせるのはその逆で、肩書は立派でも自らの保身しか考えていない方々が多い訳ですが、そんな中で本当にいいモノを見せてもらいました。日本という国は責任を明確にせず、本物のリーダーを生み出しにくい国だと思っていたのですが、そうでもないのかもしれませんね。
私自身、西野監督のような方が組織のトップだったら、その組織に属したままだったかも。少なくとも、やりたい/やりたくないに関係なく、どんな仕事も引き受けたでしょうし、リスクのある仕事でも喜んで火中の栗を拾ったでしょう。

ここまで自らの覚悟を示した西野監督ですが、翌日選手に詫びたそうですね。
これでモチベーションが上がらない人間なんているんでしょうか?
今、日本代表チームの士気は最高に上がっていると想像します。
次のベルギー戦が楽しみです。