日本人の休暇と働き方改革
今週はお盆ということもあり、休暇をとられた方も多くいらっしゃったのではないでしょうか?交通費や宿泊費が上がり、観光地はどこも混雑、中にはひどい渋滞に巻き込まれた方もおられるかもしれません。そして来週からの再始動に向け、ゆっくり過ごされていることと思います。
さて、「これって効率の悪い休み方だな」と疑問を持たれたことはありませんか?
私は長期休暇をとって海外旅行に出かけるのが趣味だったこともあり、会社員時代も自分のタイミングで休暇をとることは会社選びの重要な条件でした。
中には、そういった自由がごく当たり前のこととして根付いている会社があります。グローバルな競争環境の中でビジネスをしている会社なんかはその可能性が高いと思います。今考えれば、会社にとってもそちらの方が効率がいいんでしょうね。だって、全員が一斉に休んだらビジネスは完全にストップしますが、同僚と調整しながら交代で休めばビジネスをとめずに済むのですから。
実際、私は会社員時代に海外の同僚から「日本人は休み過ぎ。祝日が多く、頻繁に皆が一斉に休むから仕事にならん。」と言われたことがあります。日本人の認識とは随分違うんじゃないでしょうか?しかし、日本人の私が”自由に休みがとれる”と感じる職場環境でさえ、外から見た印象はこんなものなのです。
彼らは自分の好きなタイミングで休暇をとります。もちろん、自由には責任が伴います。休暇スケジュールを関係者に公開し、何日も前からメールに「XX日からYY日まで休むからね」という文言が入り、休暇中は代役を立ててビジネスがとまらないよう配慮します。一斉休日もない訳ではありません。欧米人ならクリスマス、中国人なら旧正月など。しかし、年間15日もの祝日に加え、夏休みに年末年始休暇、さらにはゴールデンウィークだのシルバーウィークだのと、頻繁に一斉休日をとる日本は彼らから見ると「仕事にならん」ようです。
日本人って周りと同じことをしていないと落ち着かないのでしょうが、この一斉休日の多さは、休む側にとっても会社にとってもあまりにも効率が悪いと私は思います。
ところが、「多様で柔軟な働き方を選択可能とする社会」を掲げているはずの政府の”働き方改革”の提案はプレミアムフライデー。もう私には何の関係もありませんが、あれだけ人と時間をかけて、こんなアイデアしか出ないのかと。どこを切っても同じ模様が出てくる金太郎飴が、別の模様の金太郎飴になっただけで、全く多様になってない(笑)。
多様性に向けた改革と言うなら、
- 祝日を大幅に減らす(なくしてもいいかも)
- 有給休暇を増やし、自主的に消化(好みではないですが義務付け?)
くらいやった方がずっといいと思いますが、いかがでしょうか?
余計な出費はなくなるし、混雑することなくゆっくり休暇を満喫できるでしょう。さらにビジネスに対する責任感も増すでしょうし、同僚とのチームワークが向上する可能性だってあります。
将来もし人を雇うことになったら、私の会社は法に触れない範囲で一斉休日を極力削減しようと思います。
お上に言われなくても、勝手に自身の働き方を改革してしまったAROTでした(笑)。
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