株式レースとシストレWeb①:イベントトレード
私の投資スタイル
早いもので、選抜株式レースにお世話になってから約15年が経ちました。
毎週1銘柄を選択して成績を競う
というシンプルな作業を800回近く繰り返してきたことになりますが、以前
という記事に書いた通り、私が心がけてきたのは派手な成績で優勝を狙うことではなく、地味でも安定的な成績をコツコツ積み重ねることでした。「面白みに欠けるが、こういったトレードスタイルに関心を持つ方もいるのでは…」、そんなことを考えながら続けてきたと言えます。
運に恵まれて何度か優勝させて頂き、もしかしたら今では少しは注目頂いているのかもしれませんが、当初の私の選択銘柄に関心を持っておられた方はおそらく相当少なかったでしょう。
イベントによる特殊需給(コバンザメ投資等)
私がレースで選択する銘柄の多くは、株式市場に時折発生するイベントによる特殊需給に支えられた銘柄です。
中でも代表的なのが、当ブログで観測を続けている指数リバランスでしょう。
元々はJ Coffee氏がコバンザメ投資と名付けたトレード手法で、同氏へのリスペクトも込めて
というタイトルで概要を紹介したことがあります。
特定日の特定時刻にどのくらいの買い需要があるか、あらかじめリサーチできるこの手法は非常に強力で、極端な話、市場終了直前の1分間で仕掛け&手仕舞いを行うだけでも利益を出すことができた時代があります。
現在でも通用するか?
しかし、月日が経ち、状況は大きく変わりました。
結論から書くと、現在全く同じトレードでは安定的な利益は見込めません。
- 同じような売買を試みる投資家が多くなったこと(マーケットインパクト)
- 証券取引所のルールが変わったこと
がその理由です。もしかしたら、多くの投資家は
コバンザメ投資は過去の投資手法で、今では利益にならない
と感じているかもしれません。しかし、私は
銘柄と売買タイミングを見極めれば、十分利益を出せる
と全く別の考えを持っています。
どちらが真実に近いか?
それは、レースの私の成績をご覧頂ければ答えは明らかでしょう。
もちろん、それなりの精緻な分析は必要になるのですが。
私が行っているイベント分析
決して難しいことをしている訳ではありません。非常にシンプルでして、
- 全銘柄の値動きを、平均値と共にグラフ表示
- 一部の銘柄群の値動きを、平均値と共にグラフ表示
といった単純作業を繰り返しているだけです。目的もまたシンプルでして、
- 有利な銘柄群を選び出す
- 仕掛けと手仕舞いの最も有利なタイミングを見つけ出す
ことです。同じような売買を試みる投資家が増えたとしても、他の投資家より半歩でも先に行ければ、長期的なパフォーマンスには大きな差が現れるのですから。
シストレWebのイベント分析機能
当初、私はこの作業をExcelで行っていました。
実際にやって頂ければお分かり頂けると思うのですが、これが単純な作業とはいえ、それなりに時間がかかって面倒だったのです。
そこで、システムトレード向けに準備していた株価DBを活用し、
- イベント(銘柄と日付)を入力してボタンを押せば、平均値と共に値動きをグラフ表示
- イベントごとにチェック一つでグラフ表示のON/OFFを切り替え可能
という機能を開発することを思い付きます。
もうお分かりだと思いますが、これが現在のシストレWebのイベント分析機能へとつながっています。
なので、今ではイベントの分析にそれ程手間はかかりません。
当初は指数リバランスのみの分析でしたが、より汎用性を持たせた形へと改造が続き、現在では株主優待であったりIPO/POであったり、私が実際にトレード対象としている他のイベントも分析できるようになっています。が、
- 有利な銘柄群を選び出す
- 仕掛けと手仕舞いの最も有利なタイミングを見つけ出す
という目的が変わることはありません。
シストレWebを公開以降、イベント分析機能のお問い合わせを数多く頂いているので、開発の背景含めてまとめてみました。選抜株式レースにおいても、私はこういったイベント銘柄を選択することが多いので、そちらも参考になるかと思います。
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