先月の株式投資(イベント需給&システムトレード)

12月の株式投資の成績を集計しました。

  • 指数リバランス等のイベント需給トレード:プラス
  • システムトレード(スイング):プラス
  • システムトレード(デイトレ):マイナス

で、合計損益はプラスとなりました。

2021年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月10月11月12月
イベントトレード
システムトレード(スイング)
システムトレード(デイトレ)
合計

振り返り

今月は極端に上がったり、逆に下がったり、値動きが激しい月だったように感じましたが、いかがだったでしょうか?個人的な成績は、8月に大きな損失を出したデイトレシステムが引き続き不調でしたが、スイングトレードが比較的好調だったおかげで、まとまった利益を出すことができました。

NK225

202112_NK225

今年1年間のパフォーマンスも計算してみたところ、約3%という結果でした。プラスではあるものの、個人的には完敗といっていい数字です。原因は、8月に最大ドローダウンを更新したデイトレシステム。運用資産全体に対して10%程度、デイトレシステムに割り当てた資金をベースにすると、ずっと大きな規模のドローダウンが発生しました。

ちなみに、今月に入り、十分な検証データが揃ったという判断の下、本格的に分析を始めて既に修正は終えております。月後半は新システムを運用開始し、旧システムとの成績比較も行っていたのですが、今のところ安定度は随分増したようです(もう少し様子を見てみないと確信できませんが)。

せっかくなので、簡単に原因もさらしておきます。システムトレードに関心がある方は必見であります(笑)。ただ、非常にマニアックな話なので、ご興味のある方のみご覧下さい。

一言でまとめるなら、

システムの大事な部分に偶然が混ざっていた

という点に尽きます。システムトレードではバックテストを積み重ね、成績が良くなる設定値を採用します。もちろん、

  • 確かな需給に基づくのか、
  • 単なる偶然なのか

を慎重に見極めつつ。当たり前ですが前者でないと意味がありません。見極める方法も独自に持っているのですが、それでも旧システムには偶然が混じりこんでいたことが、今回のドローダウン更新で判明しました。今年8月以降のデータも含めて長期でバックテストすると、より規則的な成績変化が見られ、どの設定を採用すべきか、明らかだったのです…。

そして、問題が起きたのがデイトレシステムであることもポイントです。実は、信頼に値するデイトレシステムを作るのは結構難易度が高いのです。バックテストの成績を良くするだけなら比較的簡単なんですけどね(笑)。
こういったオープンな場ではなかなか書きづらいのですが、1トレードあたりの平均損益が小さく、売買回数で稼ぐ形をとることになり、マーケットインパクトと向き合う必要が出てくるのが大きな特徴です。その過程で、偶然が入り込む可能性も高くなっていきます。余談ですが、私はこうした背景もあって、「シストレWebでデイトレシステムを紹介するのは最後にすべき」と考えています。

システムトレードに取り組み始めた当初は頻繁にこういう経験をしてきました。その都度試行錯誤を繰り返し、今の自分がある訳ですが、今回改めて

システムから完全に偶然を排除することは不可能

と感じた次第です(笑)。ただ、一方で

一定の偶然が入り込んでいたとしても、長期的に安定して資産が増える、信頼度の高いシステムを構築することは可能

とも思っています。もう一歩踏み込めば、こうして継続的に改善を積み重ね、全てのノウハウを売買システムとして結実させていけるのが、システムトレードのいいところだと私は思うのですが、いかがでしょうか。