「どこかでのんびり過ごしてから帰国したいな」と、この旅最後の訪問地をどこにしようか考えていた時、コーチンが目に留まりました。古くから港町として栄え、今なおインド有数の国際貿易港として発展している町で、国際空港があります。町に点在するポルトガル、オランダ、イギリスの植民地時代の遺産、そしてバックウォータークルーズを楽しむべく、カニャークマリから鉄道で約7時間かけてインド西岸を北上、さらにジェッティと呼ばれるボートに乗ってフォート・コーチンにやってきました。

バックウォーター1バックウォータークルーズ

宿泊していたThe Fort Bangalowという宿で現地ツアーを手配してもらいました。無数の川や入江、湖が網の目のように入り組んだ南インド西岸の水郷地帯を、屋根付きの手漕ぎボートでのんびり巡ります。船頭さんの他にガイド1人、ツーリストが私を含めて4人というプライベート感たっぷりのツアーとなりました。

バックウォーター2ボートは狭い水路を進んだり、こうして広く開けた場所に出たりを繰り返します。水面には南インドの緑と空が映り、開放感たっぷり。すっかり癒されました。

バックウォーター3時折、水辺周辺に住んでいるインド人の日常生活が垣間見えることがあります。写真はボートに乗って釣りをしているオジちゃんです。

バックウォーター4所々に家が建っていて、大抵の方はこちらのボートなど気にせずに日常生活を送っていますが、中には写真嫌いの方も(そりゃそうですよね)。そういう時は、事前にガイドさんが「あそこは写真撮っちゃダメだよ」と教えてくれました。

バックウォーター5南インドの定食「ミールス」

南インドの伝統的な食事で、バナナの葉の上に、米、豆せんべい、その他前菜を盛り付け、最後にカレーをかけてくれます(全ておかわり自由)。
インドというとナンのイメージがあるかもしれませんが、南インドでは米を多く食べます。基本どの料理も美味かったですが、インド版ピクルス(写真左上のオレンジ色の料理)だけは強烈な酸味で、何度トライしても私には合いませんでした。このツアーで出会った3人のツーリストも同じことを言ってたので、独特な味付けなんだと思います。

学生インドの未来

このツアーの途中で出会った現地の学生さん達。お互い興味津々で話すようになったんですが、気持ちのいい学生さん達で、ツーリストの1人は”You are the future of India!”と声をかけてました。
他にも、スクールバスに手を振ったら、乗ってる幼稚園生全員が窓から手を振り返してきたり(笑)。外国人は興味の的のようです。

サンタクルス聖堂サンタ・クルス聖堂

ポルトガル時代に建てられた教会で、カラフルな内装が印象に残りました。コーチンにはキリスト教の教会だけでなく、ユダヤ教の会堂(シナゴーグと呼ばれます)も残っています。

聖フランシス教会聖フランシス教会

こちらもポルトガル人によって建てられた教会で、ヴァスコ・ダ・ガマがコーチンで亡くなった際、ここに墓が作られました。後に遺体は故国に送られましたが、墓石は今でも残っています。

チャイニーズ・フィッシング・ネットチャイニーズ・フィッシング・ネット

魚をとるための網で、フォート・コーチンの北の砂浜に並んでいます。そばに魚屋や飲食店もありましたが、私は入りませんでした。海に沈めた網を引き上げるところを見たんですが、あまり魚とれてなかったんですよね…(笑)。偶然かもしれませんけど。

コーチン1フォート・コーチンの町並み

整然としたきれいな町並みで、ここは本当にインドなんだろうかと思うくらいでした。おしゃれなカフェもあり、ケーキやコーヒーを頂きながらくつろいだり、ラッシーでノドの渇きを潤したり。何だかとても快適な時間を過ごした気がします。